セイント番付
−目指せ!ナンバー1−


 『こんにちは!司会・実況のミロです!第88回・SASUKE!今回も、女神主催でおこなわれます!』
 城戸沙織が、おじぎした。隣に辰巳もいる。
 『さあ、それでは競技の説明です』
1.丸太のぼり
2.ローリング丸太
3.ゆれる橋
4.ジャンプハング
5.そり立つ壁
6.ターザンジャンプ&ロープクライム
 『障害は全部で6つ!制限時間は60秒!60秒以内にゴールまでたどり着けない場合は失格です!それでは!』
 ミロはスタート地点を見ながら、
 『最初の選手、行ってみましょう!エントリーナンバー1・サガ!』
 サガは、聖衣・完全装備状態で登場した。
 見事に真っ黒な髪が、風になびく。
 『おお?!今日は珍しく悪のほうです!それでは、さっそく…え?何か?』
 沙織がミロを呼んで、なにやら話している。
 …と、話が済んだらしく、ミロが実況席に戻ってきた。
 『えー、誠に申し訳ありませんが、聖衣は駄目、と言うことだそうで、せっかくですが、脱いでください』
 「フ・・・」
 サガは不気味に微笑みながら、
 「そんなに見たいなら、見せてやろう!このサガの…!」
 突然素っ裸になった。聖衣の下は何もつけてなかったらしい。
 『おおっ!!何と見事な肉体か!しかし、ここでする事じゃない!場違いだ、場違いすぎるぞ、サガ!お隣の辰巳さん!女神の目をふさいでください!彼女にはまだ早いです』
 と、ミロが言うまでもなく辰巳はちゃんと目隠しをさせていた。
 沙織は少し、悔しそうだった。
 その時。
 ドドドドドドドドドドドドドドドド
 大量の人間が近づいてくる音が聞こえた。
 それは、警察官だった。
 「そこの男!公共わいせつ罪で逮捕する!」
 『…えー、逮捕されたサガは失格となりまーす』

2−アルデバラン

 アルデバラン、第1関門・丸太のぼり、らくらくクリア。
 が、第2の障害、ローリング丸太、途中で止まってしまう。
 『おーっと!途中で止まったー!ここで終わりかー!』
 が、そのまま丸太、スライド!
 『なんと!初のスライド!回転しないが、重みで動く!重みで下まで行ったー!』
 揺れる橋もクリア。
 ジャンプハング。
 アルデバラン、勢いよくジャンプ。
 「うおーーーーー!!」
 『牛が吼える!吼える牛!これは、いけるかー!!!』
 がしっ!
 ぶちっ!
 どぼんっ!
 『つ、綱が切れました!アルデバラン、綱が切れて失格!…修理するまでしばらくお待ちください』

3−アイオリア

 『えー、重い牛のせいでハプニングがありましたが、気を取り直していきましょう!』
 スタート地点が注目される。
 さっそうとアイオリアがスタート地点に現れた。
 『エントリーナンバー3!頭が駄目なら力で勝負!俺の力を思い知れ!アイオリアが行きます!』
 アイオリアはちょっと実況席をにらんでいた。
 『スタート!』
 アイオリア、第3の揺れる橋までなんなくクリア。
 『さすがは黄金聖闘士の中でも1,2を争う実力者!頭の悪さも1,2を争う実力者!』
 アイオリア、ジャンプハングに挑む。
 かなり真剣な目をしていた。
 『すごい目だ!まるで獲物を狙っているかのようだ!が、アイオリア、綱は食べられんぞ!』
 アイオリアはチラッと実況席を見た後、走り出した。
 そして飛ぶ!まるで矢のように一直線に飛んだ。
 『すごいぞ、アイオリア!まるで、兄がのりうつったかのようだ−!』
 が!
 どっゴン!!
 丸太部分で頭打つ。下へぼちゃん!
 『はい、失格ー!』

 …SASUKE終了後、ミロはアイオリアに殴られることになる…

4−カノン

 『今度は最大(?)の注目株!カノン!年齢28歳、身長188センチ、体重87キロ!現在、無職!』
 説明しよう。これは、ポセイドン編よりも後のことである。よって、カノン、海闘士・廃業。雇用主、ポセイドンが封じられてしまったため、無職(?)になってしまったのだ。
 当然、カノンはこの実況に嫌そうな顔をしていた。
 『スタート!』
 カノン、揺れる橋までクリア。残り秒数も40秒もある。
 これまでの人たちが駄目だった、ジャンプハングもちゃんとつかむ。
 『すごいぞカノン!兄の後がま狙います!このがんばりを見てください、女神!仕事を下さい!誰か、仕事が欲しい!』
 ジャンプハング、クリア。
 第5、そり立つ壁。
 1回目の挑戦、失敗する。
 『これは失敗!そり立つ壁が立ちはだかる。まるで兄・サガのようだ−!カノン、乗り越えられるかー!』
 2回目も失敗!
 タイムアップ
 『あーっと、ここで時間切れ!やはりサガは乗り越えられなかったー!!』
 カノンは実況席をにらんだ。
 「いらんこと言うなー!」

5−デスマスク

 『えー、最後の挑戦者はデスマスク!これまで合格者0!彼はクリアできるのか!』
 デスマスク、スタート地点に立つ。
 が、誰も期待していないのか、冷たい視線を向けている。
 『それではスタート』
 が、以外にもデスマスクジャンプハングまでクリア。
 『これは意外だ!誰が予想しただろう!嫌われ役はもういやだ!一気にヒーロー狙います!デスマスク、いけるか!』
 そして、そり立つ壁もクリア。
 『おおっ!!すごい!カニが壁を越えたー! 先程失格になったカノンさん!』
 「うるさい!オレに話をふるな!余計な事は言わなくていい!」
 『えー、怒られてしまいました』
 と、その間にデスマスク、ロープを登り終えた!
 残り秒数、後3秒!
 会場がどよめいた。
 『デスマスク!上りきった!すごいぞ、これぞスーパー蟹!』
 デスマスクの手がスイッチの上にきた。
 スイッチを押した!
 が、何も起こらない。
 デスマスク、何度も押すがやはり反応なし。
 そして、タイムアップ。
 『おしい、最後まできたのに本当に惜しい!最後で泣いた、デスマスク!やはりお前にヒーローは似合わない!』
 「ちょっとまて!どういうことだ!このスイッチ、反応しなかったぞ!」
 デスマスクが怒りまくりながら言った。当然の反応だ。
 『それはそうでしょう。そのスイッチは偽物ですから』
 「…どういうことだ?」
 『ご説明しましょう。隠れた障害、第7関門、本物スイッチを探せ☆…というわけです。あ、ちなみに本物スイッチは、偽物の真裏にあります』
 デスマスクは真裏の本物スイッチを押した。
 プシューと、ゴールの扉が開く。
 『さあ、今回のSASUKE、残念ながら1人の合格者も出ませんでした。次回に期待しま…』
 「ふざけるなー!!合格なんてさせる気ないだろー!!!!!」
 デスマスクはめちゃくちゃに暴れ出した。
 残りの挑戦者たちも何故か一緒になって暴れ出した。
 会場は収集がつかなくなった。

 …その後、壊れたセットだけが残った…

END 
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