月姫
――― Blue Blue Glass Moon, Under The Crimson Air. ―――
Ver.1.00
「私を殺した責任、とってもらうからね」
2000年冬コミにて、TYPE-MOONより発売された。長編伝奇ビジュアルノベル。
動機
痕が好きなら文句無しでお勧め…、そんな評価をいろんなウェブサイトで見るようになる。そんなに評判いいなら買ってみましょうかと思い続けたものの、肝心のブツは同人もの。一般流通に流れていないということで入手困難。即売会にいけないand大都市圏近郊に住んでない人にとっての最後の頼みの綱、通販を利用、しかしやっぱり売り切れ。という苦渋を嘗めつつもようやく暫し待つことでようやく入手。下手な一般エロゲじゃ太刀打ちできないと言う評価のシナリオを味わってみたく購入したわけですな。
どんなゲーム?
ビジュアルノベル。「街で起こる猟奇殺人を人外の力でズバッと解決ストーリー(違)」、主人公の過去と吸血鬼の二本が主軸の伝奇もの。割と怖い。
システムについて
ごく普通のビジュアルノベルスタイル。必要なものは一通り揃ってます。スキップが未既読を判別してくれないので割とつかいづらい。んが、そのかわりに一度見た文章を表示させずにシーン毎スキップできる機能があり。便利なんだが、切り替えがタイトルからの設定でしか変えれないのはちと減点っぽいかも。あとは全体的に動作がやや重かった気がする。難易度的には、END後ヒントが出るので特に問題になるレベルじゃないです。親切。
音声、音楽について
音声は無いです。まぁコレはしょうがないでしょう。というかノベルは特に無くても支障はないと思ってますし、あるが故にテンポが崩れるということも考えれるし。音楽は………一番のネック。別にこれと言った音楽も無し、当たり障りが無いといいましょうか。ゲーム中も無音を多用しますが、無音も多用しすぎで効果が薄れているような。というか、効果よりCDが壊れた?って不安の方が(爆)とりあえず、音楽は及第点以下ではなかろうか。……ところでEDで、途中から曲調が変わる(というかTrackが変わる)のは演出?余韻に浸っているところにアレは結構ブチ壊しという感じがした。
グラフックについて
一般的には、割とダメっぽい言われかたしてますが俺的には全然問題無し。むしろ、オッケー(ビシッ)塗りがベタッとした感じ(?)を受けるが、あっさりした原画は俺好み。ただアレクシェイドの立ち絵、髪型にちょっとだけ不自然さを感じました。そう、おかっぱ+七三分けに…(爆)
シナリオについて
シナリオ枚数5000枚…といってもよくわからないけど、総プレイ時間が20時間超といえばどれだけのボリュームかわかってもらえるかな。個人的に中だるみを感じず、ドキドキしたままプレイを続けられたシナリオには感服。ただ、やっぱり長いし、同じような展開の繰り返しもやっぱりあるんで、だるいとか感じる人もいるかと。あと伝奇ということで血がドバーっとか首チョンパとかあるんでスプラッタがめっちゃ苦手って人もつらいかと。割と自己陶酔とも思える演出や表現もあったけど、文句無しに出来がよかった。シナリオが他のマイナスを十二分に補ってます。誤字・脱字・訳の分からない表現は不問にしておきます(笑)
全体について
同人の限界に挑む、という言葉に恥じない作品。ただ、やっぱり同人故か改善の余地はいろいろ見受けられる。といってもやっぱ一般のエロゲと対等に戦える、というか十分勝っているしお勧め。シナリオのみを取り出せば今年一番になる可能性も十分あり。入手しづらいのは難点だが…。
ここからは高度ネタバレ含みます
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