蒲郡市議会議員
公明党
松本まさなり


平成18年12月定例会一般質問要旨
1、学校教育の諸課題について

@ いじめ問題に対する認識と対応はどのようか。
A 「早寝・早起き・朝ごはん」運動の取り組み状況はどのようか。
B 学校における「子どもの読書活動推進計画」の進捗状況はどのようか。

答:<平岩教育長>
@ いじめについては、一般的には「自分より弱い者に対して一方的に、身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているもの」とされているが、本市では、いじめられた児童生徒の立場にたってとらえることが大切であると考え、児童生徒本人がいじめられていると感じているものについても受けとめるようにしている。ただ、その中には、一過性のもの等もあるので、いじめられているとアンケートに答えたり、申し出たりした子どもに対して、必ず、個別に教育相談を実施し、必要のあるものについて指導をしていくように努めている。
文教委員会以降の調査結果では、11月10日現在、いじめの問題について指導しているものは、小学校で49件、中学校で9件である。いずれも全力をあげてその解決に取り組んでいる。
また、本市では、早くからいじめに対する校内組織の確立と関係組織の連携、教員の研修の充実を目指してきたところであり、次のような対応を行っている。
☆ 対話・観察・日記、生活記録等により、担任が実態把握を行うとともに、ふれあいを重視する。
☆ 「いじめ・不登校対策委員会」を定期的に実施。(小学校は月1回、中学校は週1回)
☆ 定期的に教育相談週間を設け、実態把握に努める。(学期1回程度・随時)
☆ 毎日の朝夕の短学活の中でタイムリーな話題を取り上げ指導する
☆ 道徳・学級活動・集会等で、時間をかけてじっくり考えさせる指導をする
☆ 相談部・養護教諭等により日常の相談活動を実施する
☆ いじめに対しては、学年、学校等、一致協力体制で対応するともに、常に研修を行う
☆ 家庭、地域、教育委員会、警察、児童相談所、医療関係専門機関との連携をはかる
☆ いじめを生じさせないような楽しく活力のある学校づくり、授業づくりに努める
続いて、教育委員会としては、次のようなことを行っている。
☆ 校長会議、教頭会議等で、定期的にいじめへの対応を指導、確認する
☆ 生徒指導主事会、校務主任者会、カウンセリング講座等で、各学校の具体的事案を共有し検討する
☆ スクールカウンセラー、心の相談員を派遣し、心のケアにあたる
☆ 適応指導教室にカウンセラーを配置し、児童生徒、保護者、教職員のカウンセリングを行う
☆ 保護者・地域の方からの相談については、学校に連絡し、調査・指導にあたる
☆ 学校から要請があった場合、緊急の問題については、指導主事を派遣し、支援・助言にあたる
☆ 大きな問題が起きたときなど、タイムリーな話題を取り上げ、通知、指示等により、学校の体制を再確認する
 以上のような対応で、いじめの撲滅に向けて努力してきた。そして、昨今の情勢を受けて、改めて「いじめ発生時に伴う緊急対応マニュアル」を整備し、具体的に実施方法を考え、学校、教育委員会、保護者、地域の方々、関係諸機関との連携をいっそう強化して取り組んでいく所存である。

答:<金原市長>
A 本年度、文部科学省から出された「子どもの生活リズム向上プロジェクト」は、昨今、全国的に朝食をとらないで学校に通う子が多くなったために、「早寝・早起き・朝ご飯」を推奨しているものである。
平成18年7月の県の調査では、「朝食を毎日食べる」と回答した子が、小学5年生で92.4%、中学2年生で84.8%となっている。
本市で抽出した学校の調査では、小学5年生で94.7%、中学2年生で86.5%の子が朝食を毎日とっているという結果を得ている。また、小学校では10時以降に就寝する子に朝食をとらない子が多い傾向もわかった。
これらの現状を受けとめ、本市の各学校では、学校保健集会や保健の学習、学級指導等を通して、朝食をとる指導を軸にして展開している。朝ご飯をとったときの方が、学校生活が充実することをとらえさせるように、保健センターの管理栄養士を講師に招くなどして指導をしている学校もある。こうした朝食の指導にともなって、朝食をゆっくりとるための早起き指導。併せて、十分な睡眠時間を確保するための早寝指導の大切さも指導している。
 「早寝・早起き・朝ごはん」の指導は、家庭の協力なくしては実現できるものではない。学校から、学級・学年通信、保健だより等でお願いするとともに、PTA総会や、学年・学級懇談会、学校保健集会等で、根気よく保護者の皆さんにお願いしている。各家庭の生活リズムを大きく変えていくことは、とても難しさもあるが、子どもの意識を変え、少しでも、子どもたちが生活リズムの改善に向けて自ら努力をしていけるよう指導を続けていきたいと考えている。

答:<平岩教育長>
B 学校教育では、「蒲郡市子どもの読書活動推進計画」に基づいて発刊した「子どもはみんな本が好き」という小冊子を、平成17年4月に全校に配布し、その趣旨を周知し、各学校でこれまで以上に子どもの読書活動を推進するようにお願いをした。
本年度、9月に、各校の進捗状況を調査したところ、次の3点が明らかとなった。
1つめは、各学校が、読書に関する積極的な取り組みを展開しているということ。すべての学校で朝の読書タイムを設けているし、読み聞かせ会を実施している学校が14校、学級文庫をすべての学級に設置してあるのは17校ある。また、昨年度から本年度にかけて、子どもの読書活動推進のために各校が工夫改善をした事柄は、全校で、のべ40項目にも及んでいる。
2つめは、昨年度に比べ、図書室の本を借りる子が増えてきつつあるということ。本年度9月の時点で、昨年度より増えている学校がすでに5校あったし、夏休みに図書室を利用する子どもが増えた学校も9校あった。こうした数値の変化については、今後も継続して把握に努めていく予定である。
3つめは、今後の課題が明らかになってきたということ。障害者への配慮した図書館づくり、各校の蔵書のデータベース化、市の図書館との連携、司書教諭配置の十分な体制づくりなど、これからも改善等に向けて取り組んでまいりたい。
 今後も、5年計画の「蒲郡市子どもの読書活動推進計画」に基づいて、いっそう読書に親しむ子どもが育つよう、図書館や関連団体等と連携を図りながら子どもの指導と環境作りに取り組んでいく所存である。



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