ブックオフのLP盤(2)
先日、いつものブックオフにレコード堀りに行ったらCrue-L Recordsの「クルーエル・グランド・オーケストラ2」が500円コーナーにあるではないですか。これは買いだと思い暫く抱え込んでいたのですが、ふと棚に貼ってあるチラシを見ると「8月9日(土)から500円以下のレコード半額」の文字。今日は6日なので3日間待たなければなりません。でもここはブックオフです。そんなマイナーなレコード(と、その時は思っていた。)買ってくやつもそうは居ないはず。ここは3日待って250円得しようと思いました。それと渡辺貞夫の「TOKYO
DATING」もあったので、計500円の儲けです。そそくさとその2枚をワールドミュージックコーナー横に移して(隠して)帰ってきました。
早速、9日の10時にワクワクして行ってみると、ガーン、ありません。「あちゃー、店の人が正規の位置に戻したんだ。」と自分に勝手に言い聞かせ、とりあえず再度、「A」から順に探します。(ブックオフのABC分けを信用してない。)しかし、一度無くしたものが再び発見されることはそうはありません。念のためJ-POP、JAZZ、クラシックコーナーも全て探しますがありません。挙句の果てに500円超コーナーも探しました。(2時間以上掛かった。)
こりゃダメだと思い、疲労困憊も激しく、その日は手ぶらで帰りました。
数々のレコード猛者達が言っています。「あったら直ぐ買え。」と。結局、渡辺貞夫の「TOKYO DATING」を後日500円で買っているので、何も儲けもありません。
甘く見ていた自分に猛反省しました。このままでは気分が落ち込みますので、この、「ブックオフのLP盤(2)」を制作することにしました。ブックオフのLP盤(1)で言いましたが、ブックオフで良い盤に遭遇する確率は1000枚に1枚程度です。500円の値段シールにタイトルやアーティスト名の書かれてないもの(ただ単にレコードと書かれているだけで、管理されてないもの)の棚の中から発見される場合が主です。結構回転が速く、売れないものは300円コーナーに移され、その後廃棄されるようです。
以下、最近ブックオフで見つけたお宝盤を紹介します。

↑ ダリルウェイとウルフの3枚です。(ダリルウェイとウルフの作品は、この3枚で全部です。)なんとUKオリジナル盤でピカ盤じゃないですか。これは500円ではなく1200円位でしたが、3枚揃って見たのは始めてです。特に「飽和点」はビニールコーティング紙でUK感満載です。
持っていた国内盤は、40年前中古で買ったのですが、初盤以降再発されてないのか、その時でも2000円位の値段だったと思います。UK盤が最高、と言う訳ではありませんが、安く見つけたら買っちゃいますね。ダメだ、終活始めなきゃいけない年なのに。
当時、キングクリムゾンのバイオリン奏者デビットクロスが好きだったので、そのつながりでダリルウェイやエディジョブソンも聴いていたのだと思います。今聴くと凄く懐かしい感じです。

↑ これ以降はいつもの500円盤です。
現在、とっても安価なフュージョンですが、今後人気が爆上がりするのではないでしょうか。現在改めて聴いてみるととても良いんです。
スティーブカーンは「ときめきのNYサウンド」の宣伝文句に釣られて購入しましたが、これが本当に良い音です。裏ジャケに写真のあるアンソニージャクソンさんも若いです。
右はスティーブハケット(ジェネシス)のソロアルバムでUKオリジナル盤です。もしかしたら先に紹介したダリルウェイとウルフと同じ所有者が売り払ったものかも知れません。値段の違いは、店員さんの気持ちだと思います。ダリルウェイとウルフのジャケがプログレっぽいので高い値段で売り、スティーブハケットはジャケが気持ち悪いので500円にしたのだと思います。ブックオフの値段の付け方なんてそんなもんです。なんて想像すると面白いです。

↑ これらのフュージョンアルバムは当時爆売れしたので輸入盤も多く、簡単にオリジナル盤を見つけることができます。両方ともバーニーグランドマンさんのマスタリングで、とても良い音です。特に「キャプテンフィンガーズ」は私の敬愛するジェフベックのサウンド(ブロウバイブロウ~スターサイクル期の)に似たものがあり、親近感を覚えます。この辺のレコは、下手をすると500円コーナーに複数枚あります。国内盤でも音は良いと思いますが、輸入盤の方を買ってしまいます。まあ、レコード屋で買ったとしてもどちらも値段に大差ないんですけどね。(前述のとおり、将来再評価されると思ってます。)

↑ 左はデビットマシューズの「デルタレディ」です。デビットマシューズはこの時期(1980年代)にマンハッタンジャズクインテットを立ち上げ大活躍します。今聴いてもおしゃれで熱気があります。黒いジャズではありませんが懐かしい感じです。
本アルバムは、その前段階の作品で、キングが企画した日本のアルバムです。こんなアルバムが多数でており、今回3枚を購入しました。その中で、音が良かったのがこの「デルタレディ」です。プロデュースも全てデビットマシューズなのに結構音質差があります。
左はユーミンの「ダイアモンドダストがきえぬまに」で、ついついエンジニア買いしてしまいました。マスタリングが前述のバーニーグランドマンで、聴く前から音質への期待が大きいです。作詞作曲もユーミンさんなら良い作品に間違えありませんしね。(別にファンでもないのにすみません。)

↑ プレサベーションホールジャズバンドはジャケを持った時にズシリときて重量盤であることが直ぐ分かりました。ディキシ-ランドかと思ったら結構モダンな音で、現代版のディキシ-ランドと言った感じです。重量盤が500円コーナーにあった時は大概買ってしまいます。冒頭のクルーエル盤が惜しまれます。この作品は、2013年のもので音質も良いです。
右はレスブラウンバンドのダイレクトカット盤です。これもキング制作の国内盤で、ダイレクトカットが高音質と言うことを狙って作ったものです。音は良いとは思いますが、1回聴くと「分かった」と言う感じでお蔵入りしてしまうのが欠点です。
2枚とも平和的なジャズなんですが、プレサベーションホールジャズバンドの方は「もう一度聴きたいフラグ」が立つのですが、レスブラウンバンドはそれがありません。楽曲がいけないのでしょうか。若い時と比べると良くそう言うことがあります。(贅沢ですみません。)
以上、ブックオフで見つけたお宝盤(2)でした。
ところで、この頃、音楽のサブスクをしたくてずっと考えてます。中途半端な音楽ファンなら直ぐに契約するでしょうけど、オーディオファンの一員であり、ROCKやJAZZ、クラシックも聴きたいとなると検討することが色々あります。それは、
① 音質はCD並みか、それ以上にしたい。
② マルウォルドロンのイタリア録音を全て聴きたい。
③ レッドツェッぺリンのブートレッグが聴きたい。
④ クラシックが分かり易く分類されてて欲しい。(CDをリッピングしてHDDに入れているが、フォルダがグチャグチャになり。聴きたいものを探すのに10分位かかるので嫌になっている。←メディアプレーヤーでリッピングしているのだが、演奏家で区別するのか楽曲で区別するのか統一して欲しい。)
上記条件を満たすものは無いかと、グーグルAIのコパイロットさんに相談すると「Qobuz」がベストなのだそうです。でも、一寸料金がお高めと言うことでした。うーん、この世界もなかなか奥が深いです。
世界の音楽が聴けると言うサブスクですが、自分の持っているレコードも満足に聴いてないのに契約しても良いのか?と、ハイド氏さんが囁きます。どうしたらよいのか分かりません。多分、加入してもブックオフのレコード堀りは止めないと思います。田中伊佐資さんじゃあるまいしレコードとサブスクを両立させるのも大変ですもんね。この問題は先送りすることにします。